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マユコベがこだわる、お米の品種についてご紹介。
大昔から農家の手で種が引き継がれてきた、地域固有の大切な在来種です。
兵庫県の丸尾重次郎が、約150年前の1877年頃に田んぼの中に特徴的な3本の稲穂を見つけました。収穫量も見た目も素晴らしかったことから当時の農民に愛され、神から賜ったお米、神力と命名しました。栽培技術や人々の嗜好の変化で、この後に出てきた「旭」に栽培は移っていきましたが、神力は日本酒づくりにも評価が高く、歴代品種の作付面積順位で近年まで第1位でした。
自然農園マユコべが栽培するお米で最も、さらりとした食感の品種です。近年のもっちり系の品種とは間逆なので食べやすく、近年は多くのお客様に喜んでいただいています。玄米や分搗き米で食べる方に特におすすめです。
自然農園マユコべが栽培するお米で最も、さらりとした食感の品種です。近年のもっちり系の品種とは間逆なので食べやすく、近年は多くのお客様に喜んでいただいています。玄米や分搗き米で食べる方に特におすすめです。
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約100年前の1915年頃、京都の山本新次郎が田んぼの中から不思議な2つの稲を見つけました。大粒な品種で収穫量も多く食味も大変良いことから、西日本を中心に栽培が広がり、一部では「旭じゃなければ、米じゃない」とまで言われました。稲の姿は長身でとても太く育ちます。旭が育つ田んぼを見ると思わず目が止まります。マユコべではよく、近所の方に「立派な姿のお米ですね」と言われます。当時も今でも味は素晴らしいのですが、農業の機械化にむいていない特徴があり、時代の変化とともに栽培が減少しました。
自然農園マユコべの旭一号は、もちっと系の品種とあっさり系の品種のちょうど真ん中くらいに仕上がっています。非常に食べやすいお米ですので、どなたにもおすすめできます。普段一般的な品種(コシヒカリなど)を食べている方や、白米も玄米も食べる方に特におすすめです。
旭というお米の良食味を残そうと後の品種改良がたくさんおこなわれ、現在の主流品種(コシヒカリなど)の祖先となりました。美味しいお米の元祖です。
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2023年度売切れ
1896年頃、山形県の阿部亀治が、田んぼの中で冷害に耐えている3本の稲穂から種を取り育てました。ご飯、お酒、寿司に使うと全てにおいて評価が良く、絶大な作付面積でした。その時代、西は旭、東は亀の尾と言われ、当時の代表品種となり、現代の人気のある品種、コシヒカリなども旭や亀の尾を祖先としています。お酒用の品種として近年再注目されていますが化学肥料や農薬に相性が悪いため、有機や自然栽培の農家を中心に育てられています。といってもまだまだ全国的に作付けの面積は小さいので、「知る人ぞ知る品種」として主に日本酒の銘柄に使用されています。
マユコべの亀の尾は、あっさり系に近い品種です。「もっちりとあっさりのちょうど真ん中に位置する旭一号」と「あっさり系代表の神力」の間くらいに位置します。さらりとした食感で、玄米や特に分搗き米を好んで食べる方におすすめです。マユコべでは分搗き米の注文も承ります。
現在ほぼ収穫量の大半を徳島県三好市にある「三芳菊酒造」さんに納入し、日本酒「亀の尾」を仕込んでいます。栽培自体も楽しい品種なので米飯用として今後作付面積を増やす予定です。お楽しみに○
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1952年頃から栽培されたお米です。ササニシキというお米は食べたことがありますか?今でも食べられているさらりとした食感の美味しいお米です。ササシグレはその親品種となります。当時から食味は抜群に良いものの栽培上の病害に弱く、改良されたものがササニシキです。ササシグレの方が美味しいという評判はありましたが、その時代は品種名が語られずに「お米」として販売されていた時代で、ササシグレという名前が有名になることはありませんでしたが、現在でも、大切に種を継いでいる農家が東北地方を中心におり、その方たちから頂いた種をマユコベでも育てています。
自然農園マユコべでは、「旭」と「亀の尾」の間くらいの食感だと感じています。白米にするととても、さらっとしたお米だと感じられます。粒が小さめのお米です。白米やそれに近い分搗き米でお米を食べたい方におすすめです。
ササシグレは東北を中心に栽培された品種ですが、何十年も前、徳島県の推奨品種になったことがあります。その経緯を知る方が見つからず現状理由は分からないのですが、とても親近感を感じて毎年大切に育てるお米です。
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マユコべのコシヒカリは、1950年前後に産み出された本来のコシヒカリを長年自家採種しながら受け継がれた「在来コシヒカリ」です。東北の主要コシヒカリ産地では「コシヒカリBL」という別の品種をコシヒカリという同名で販売が許可されています。実際は昔からあるコシヒカリとは別物です。マユコべでは、だんだんと珍しいものとなりつつある在来コシヒカリの種を毎年、大切に継いでいます。
コシヒカリには現在いくつか異なる品種が含まれていることをご存知でしょうか。新潟県産のコシヒカリは約15年前から約98%がコシヒカリBLという品種です。病気抵抗性を高くするために全く違う品種もかけあわせながら開発されました。しかし外観も味も従来のコシヒカリと同等なので、従来のコシヒカリも新しいコシヒカリBLも、おなじ「コシヒカリ」として販売することに決定されています。実際の味の違いなどは昔からのコシヒカリを食べ続けていないと分からないかもしれませんが、全く異なる品種を同じ名前で販売しています。これは「コシヒカリBL」という表記の印象が良くないだろうという理由もあります。しかし同じ理由でササニシキBLは開発普及当時、「ササニシキ」という名前の評判がよくなかったため外観も味もササニシキと同等であるのに、「ささろまん」という違う名前で販売することに決めました。従来コシヒカリと表記することで、皆様が知らない事実やその背景の種子の権利について知るきっかけになればと考えました。コシヒカリBLはその病気抵抗性の特徴を持続させるため、自家採種ができず、農家は必ず種を購入しなければなりません。昔からあるコシヒカリはもはや在来種と呼べるようになりました。
コシヒカリはもっちり粘り気のある品種として現代の多くの方が好む人気の品種です。マユコべのコシヒカリは栽培方法の特性上、他と比べて多少あっさりして食べやすい印象です。コシヒカリの味や食感が好きだけどお腹に重たいなと感じる人にぜひ食べてほしいです。マユコべのコシヒカリを気に入ってもらえると、他の珍しい品種もきっと楽しんでいただけると思います。
有機自然栽培の農家さんは通常少し珍しい品種を育てることが多いです。マユコべも同様に、この特徴ある栽培方法で、現代の人気の品種を育ててみたらどうなるかな?という好奇心で植え始めました。結果的にとても印象的で一般のコシヒカリとは異なる味わいがあります。
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はぶたえもちという品種のもち米です。滋賀県で栽培されているものは特に「しがはぶたえ」と呼ばれます。精米すると真っ白なお米となり、お雑煮などに入れると溶けてしまいそうなまるで絹織物のような質感から「はぶたえ」という名前が付きました。滋賀県で1939年頃に栽培され始め、天皇家への正月用のお餅としても長年献上されました。マユコべの羽二重糯は、滋賀県産の滋賀羽二重の種籾を分けてもらい栽培を続けています。羽二重糯が適しているとされる滋賀県の重粘土質に近い土質である私たちの田んぼでも、毎年しっかりと美味しいもち米が育ちます。
農家直送なので真っ白のお餅以外にも玄米や分搗き米も楽しむことができます。通常のお餅とは全く違う風味が漂うもち米です。もちろん玄米ならさらに香ばしくなります。お餅以外にも赤飯やおこわにもおすすめです。マユコべではファーマーズマーケットなどで提供する’veganic中華ちまき’に、3~5分搗きの羽二重糯を使用します。
マユコべでは、もち米の販売だけでなくお餅の販売もおこなっています。玄米餅と白餅のセットです。ぜひそちらもお試しください。
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2023年度販売なし
他のお米とは異なる長粒種のお米です。パラッとしているのでカレーやピラフ、その他の南アジアで調理されるような料理に適します。また炊飯するとポップコーンのような香ばしい香りがする香り米です。パキスタンやその周辺で栽培される最高級の香り米であるバスマティライスと日本の品種を掛け合わせて、日本でも栽培できるように開発されました。通常外国品種を日本で栽培することは禁止されていますが、サリークイーンやプリンセスサリーは日本で栽培するために研究所で改良されたお米です。普段のお米と全く違う特徴を持つお米を、キッチンに常備して時折楽しむのもありですよ。サリークイーンとプリンセスサリーはマユコべで新しく栽培し始めた品種です。まだどちらも収穫量が少なく2023年度産は販売できませんが、来年から販売予定ですので、ぜひお見逃しなく!
香りが特徴的ですが、決して強すぎるわけではないため、多くの方に楽しんでいただけます。カレーにバッチリ!
長粒種は粒の長さが細長く、形も香りも使い方もすべて異なる特別なお米です。
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2023年度売切れ
赤米、黒米は古代米とも呼ばれ、大昔のお米の野生種の特徴を受け継いでいると言われます。特に赤米はお米の起源とも言われますが、両方とも何千年も前から日本人が食べていました。お米に大さじ数杯を混ぜて炊飯すると独特のプチっとした食感やかすかな香りが楽しめます。さらに黒米は「黒」と言いますが、炊飯するとその色が全体に広がり「赤」飯色に染まります。赤米は炊飯しても色の染まりは少しです。赤米、黒米は栄養が豊富で健康への寄与も大いに期待できます。
赤米は白米に比べてタンパク質やビタミンB群、マグネシウム、カリウム、亜鉛などのミネラル分と食物繊維が多く含まれています。ぬかの部分の赤い色素はタンニンでポリフェノールの一種です。
黒米は白米よりもタンパク質、ビタミンB1/2、ナイアシン、鉄、カルシウム、マグネシウム、食物繊維などが豊富です。ぬかの部分には抗酸化作用があると言われるアントシアニン(ポリフェノールの一種)が多く含まれています。
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4月
まず昨年から残しておいた種籾を良い種とそうでない種に分けます。
水の中に種を入れると、良い種は沈み、その他は浮きます。
通常は塩水にして「塩水選」ですが、マユコベは泥を混ぜて「泥水選」を採用しています。
泥水選の後、1週間ほどそのまま水に浸けます。
種籾がぷくっと膨らんだ頃、種まきをします。機械で植えるものは機械で種まきを。手で植えるものは、畑の苗床に直接種をまきます。
どちらの作業もたくさんの人と協力しておこないます。
ついに始まった、お米の成長です。
種まきをした次の日から、種籾の中では生きるための活動が始まるのです。
この苗床で35日から45日ほど育てます。
苗半作、苗の出来は稲作の半分に影響する、という言葉通りで、特に気持ちを込めて集中します。
6月
しっかりと成長した稲の苗を丁寧に植えます。機械で植える田んぼと手で植える田んぼがあります。
手で植えると、機械を使う何倍もの時間がかかりますが、心を整えながら落ち着いて植えます。あせったら負けです。時にわいわいとにぎやかに、時に瞑想のように静かに。
丁寧に植えると、稲もわかっているのかな、すっと立ち上がって元気な顔をしています。
普段泥遊びをしない子どもたちも、田んぼで走り回って、気持ちよさを全身で感じています。
おとなになってもその感覚はきっと覚えている。それが大切です。
7月
日々の観察を繰り返します。肥料を投入しないので、はじめはゆっくりとした成長です。どきどきする時期。
次第に葉色が濃くなり、どんどん大きくなっていきます。稲の成長に驚きながら、感動すら覚えます。
草取りの日々が続きます。
草取りには道具を使ったり、生き物を利用したりしますが、どうしても取り切れない草は田んぼに入って手で取ります。
田んぼはどこも同じではないので、草がよく伸びるところは、座り込んでひたすらに草取りすることもあります。
笑っているけれど、泣きそうです。
そんなときもあります。
猛暑の日もあります。
最近は異常気象で雨が何週間も降らなかったり、暑すぎる日が続いたり。
異常気象といっても、自然の営みです。自然に沿った技術で克服できるように日々観察や学びを積み重ねます。
草取りもまだまだ続きますが、
力強く育つ稲に元気づけられます。
分けつといって、どんどん茎の数が増えていきます。
田植えの時1本だった稲の茎が10本、20本と増えていきます。
7月の末には茎の中で穂の赤ちゃんが育ち始めています。
稲はまっすぐに太陽に向かって伸びています。
8月
肥料を使わない栽培ですから、稲の個体によって生育は少し違います。
あっ、あそこで出穂している!と、稲穂をみつけます。
毎日少しづつ増えていく稲穂。
今は元気に色鮮やかな緑色です。
散歩をしている方とも、元気に大きくなりましたね~、少し安心ですね、と会話が弾みます。実際はまだまだ安心はできませんよ。
9月
みのりの季節、だんだんと黄金色に近づきます。
田んぼからのエネルギーを一番強く感じるときです。
収穫までもう少し。
台風の多い時期なので、油断ができません。
すっかり色づいたお米。
豪雨や台風を乗り越えて、まだ、しゃんっと立っています。
思わず手を合わせます。
育てていた小さな存在から、大きく頼りになる存在へと変わっていきます。収穫までもう少しです。
10月
成長が遅めの品種は、10月の初中旬ころから収穫が始まります。
喜びをたくさんの方と分かち合えるように、稲刈りのイベントもおこないます。
機械で乾燥させるお米から開始します。機械を使うといっても、ゆっくり、じっくりと。
過度な温度変化をかけないようにすることで、旨味が損なわれません。
天日干しのお米は、はざと呼ばれる木組みを用意して、空を見ながら干しはじめの日を決めます。天日の自然乾燥は、秋の優しい太陽の光と風を浴びながら、お米の粒に旨味を凝縮します。
機械なら1日で終わる乾燥時間ですが、天日干しの場合1週間から2週間かけて乾燥させます。
早くみなさまにお届けしたいですが、まだまだ終わりではないのです。
収穫したお米は脱穀(だっこく)後、籾摺り(もみすり)という作業を行い、籾殻と玄米に分けます。稲わらは田んぼへ、籾殻は次の年のお米づくりの土作りへ。玄米は人の体へ。すべてが廻る。捨てるところなんてひとつもない。自然の恵みですくすくと育ったお米。
食べたらきっと体も喜びます。
肥料、農薬や除草剤にも頼らずに、自然の力いっぱいに育ったお米を食べることで、きっと自然の循環の一端に触れられる。体も地球も喜んでくれるはずです。